Made in Japanだから品質が高い、は論理的か
中小企業診断士という仕事柄、時々、さまざまな審査のようなものを依頼される。
そんな審査の途中で、資料内に次の文言を見た。
「Made in Japanだから品質は高い」
??本当か??
これは論理的だろうかと疑問に思った。
ずっと前ならきっとそうだったと思う。Japan as No.1と言われた時代は。
が、今はどうだろうか。
製造業は業種によっては空洞化してしまい、国内の製造業には新しい設備投資が行われず、中国や東南アジアの方が最新の設備が入っていたりする。
アパレルの縫い子さんは国内では新たな工場などできていない状況で(人から聞いた話で私の肌感覚ではないが)、新しい製品を作るのにも国内工場を探すのが難しいと聞く。
革関係でも国内で生産できなくなっているモノがあったりするとも聞く。困る。
以前、ある企業さんが開発した製品が中国企業にコピーされて販売されたという話を聞いたが、コピーされた製品の方が「機能的には」優れていたなんていう笑えない話もある。
昔の日本は欧米の製品を真似て、より品質の高い製品を作っていたりしたのだから、そのしっぺ返しだという人も居る。まあ、そのあたりは議論の余地があるから避けておこう。
そういう国内の製造業の状況から考えると、「Made in Japanだから品質は高い」というのはもはや論理的でないように思う。
違う考え方もある。たとえば、「今治タオルは品質が高い」というのはOKである。なぜなら、今治タオルと呼べるのは、一定の品質をクリアしなければならないからである。
中小企業としては「○○のメーカー品だから品質が高い」と言われるようになりたいものである。
« 「買い物は投票だ」という考え方 | トップページ | 新事業・多角化】印鑑大手がウィスキー »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 職場で感じる孤独はつらそう(2025.02.01)
- ちょっと近場で旅行してきた(2024.10.07)
- ラクロスボックス日本代表(2024.11.02)
- ある物流業者さんとのいざこざ(2024.09.14)
最近のコメント