アナログというか、全体感を持った方が人間は動く
デジタルなカレンダーはスマートフォンの普及とともに広がっています。
一時、PCの普及、インターネットの普及とともにデジタルなカレンダーが広がりました。
が、私はアナログな手帳に戻りました。
全体感を持てる
理由の最大のものは「全体感」を持てることです。どうしても、デジタルなカレンダーは局所的なスケジュールだけしか感じられません。画面がいくら大きくなっても、それはあまり変わりません。
ある研究によると、自宅の修繕を検討している方々が紙のカレンダー、モバイルカレンダーのどちらかを使って予定などを検討してもらったところ、全体像を捉える感覚は紙のカレンダーの方が優れていたそうです。
自分がどの程度、スケジュールをしっかりと使えているかということの自己評価はあまり変わらないそうですが、第三者の評価では紙のカレンダーで作られた計画の方が質が高かったとのこと。
まさに、全体感を持つことの重要性はここにありそうです。将来をしっかりと見据えるという点です。
実行度が高い
よく「書くことは実現につながる」とちょっと言い過ぎじゃない?と思うことがあります。がしかし、ぼーっと考えているよりは「書いて」「計画して」「それを見る」ことで実行度が上がることはありそうです。
実際、私もやるべき事は紙に書いていますし、紙に書けば、実行度は上がる気がします。デジタルのToDoリストのようなものを使うこともありますが、そちらより「紙に書いた」ものの方が実行度が高い気がします。
別の研究を紹介します。無作為に分けられた二つのグループの一つは紙のカレンダーで勉強会やレジャー活動の予定を書き込み、もうひとつのグループも同じ予定をスマートフォンのカレンダーに入力してもらったそうです。
2週間後、紙のカレンダーを使っている人たちはイベントに52%参加した一方、スマートフォンの方は33%に留まったとのこと。
もちろん、この実験の詳細を眺めなければ評価するのは難しいです。が、人間の感覚として紙を使って書くという行為自体が脳に何かをすり込むような気がするのは私だけでしょうか。
アナログが必ず優れているということではない
検索性やコピーなどの効率を考えると、アナログがすべてデジタルを凌駕しているとはとても言い難いです。むしろ、効率という意味ではデジタルの方が間違いなく優れているでしょう。
一方、それがスケジュール管理のすべてではありません。実行度合いだったり、全体感の把握だったり、そういう点ではアナログの方が優れている部分もあるということでしょう。
私は元々、面倒くさがりですが、こと手帳の管理についてはアナログ派です。それは実行度合いなどを重視しているからに他ならないなとこれらの実験から感じました。
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