モンスターカスタマー(困った客)を管理する
ハーバードビジネスレビュー2023年6月号の「顧客も従業員のように管理できる」を読んで。
論文のポイント
- 顧客を選別する
- 顧客を訓練する
- 顧客を評価する
- 顧客を段階的に懲戒する
- 最後は、顧客を解雇する
顧客を選別する
これはいわゆる「ターゲティング」による顧客の選別ではない。モンスターは顧客とそもそも見なさないということであろう。
私のようなサービス業の場合、契約時にその顧客と仕事をすることが事業として適切かどうかを判断する。
中小零細企業の場合は、きちんと決めれば、恐らくこれができる。
顧客を訓練する
論文内では顧客向けの立て看板を設けたりして、顧客に感情的になったりしないように促すことが例示されていた。
日本の場合、「お客様は神様だ」という間違ったメッセージが認識されているケースもあるので、それを否定するようなメッセージは有効かもしれないと感じた。
たとえば、居酒屋などで「泥酔禁止」とか、「暴言禁止」などだろう。最近の鉄道各社では「鉄道員への暴力をやめてくれ」というメッセージが駅に掲げられているが、まさにあれのことだろう。
顧客を評価する
ネット関連のマッチングサービス--たとえば、C2Cのオークションサイトなど--では、お互いを評価する仕組みが当たり前である。
危険な相手とは取引しないということだが、こと、B2CになるとなぜかCは評価されにくい。
顧客を評価する仕組みは個々の企業にも必要なのかもしれないと感じた。
顧客を段階的に懲戒する
ここで上げられていた例はおもしろい。「電話を切る権利」というものが例示されていた。
顧客から暴言を受けた際、2回、顧客に警告した後、改善されなければ電話を切って良いというものである。
これは飲食店などのサービス業でも適用できそうだ。従業員に対して「こういうことが起こったら、退店を求めていい」というのを決められるだろう。
顧客を解雇する
これはまさに、退店を求めることになるわけだが、よくネットなどで話題になる「かっこういい店長」の一言。
だが、それが当たり前にならないといけないのかもしれない。
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