久しぶりに、中小企業白書を読む(1):中小企業者の動向前半
中小企業診断士として、ちゃんとしようと思うと、やはりこの中小企業白書は避けて通れまい。
ちゃんとしていない中小企業診断士としては、ちゃんとしたいという想いもあるので、久しぶりに少しずつでも読んでいこうと思い立った。
第1部のはじめの方:中小企業者の動向の前半を見てみる。
まずはマクロでは、コロナ禍でもGDPはなんとか2022年1%の増加になったようだが、2021年がひどかったことを考えると喜んでもいられまい。
最近はだいぶ、観光関係も人が戻ってきたが、白書発行時点ではそれもまだ緒に就いたところだっただろう。
中小企業のDIが次に論じられているが、中小企業のDIってプラスになったことあるのか?というくらい、水面下の状況が2008年から続いているらしい。
ただ、2020年に底だったDIは2021年、22年になって少し戻ってきているようだ。
建設業だけは厳しい状況が続いているように論じられているが、今後はどうなるだろうか。
実際の業績も2021年末頃から売上高が上昇しており、少しずつ回復している。
ただ、業種的にはばらつきがあり、生活関連サービス、娯楽、宿泊などは厳しい状況。
経常利益も同様の動きをしているようだが、2022年末は中小企業では少し減った。
それに伴って、設備投資動向も類似の動きを見せているようだ。
資金繰りは、業績のDIと同じようなグラフになっている。
倒産件数は2008年がピークで減少しているが、2020年、21年あたりの少なさは肌感覚としておかしい。
政府の資金繰り支援の賜で、延命した企業が多数出ていると私は想像する。結果、これから先が怖い。
ちなみにコロナ関連の破綻はやはり飲食業が圧倒的に多い。建設業もかなりあるが、大きく差がある。食品卸がその次だが、飲食の1/4くらいしかない。
次は、雇用関係を見て行く予定。
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