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2023/06/12

都内の企業倒産が30%増加

東京商工リサーチの調査。前年同期比、30%増加。

コロナ禍の影響に耐えきれなくなった

まず、新型コロナの影響が大きな要因であることは間違いない。パンデミックの拡大によるロックダウンや制限措置は、多くの中小企業に打撃を与えた。特に、需要の低下、サプライチェーンの毀損などはきつかっただろう。発表によると、10業種中7業種で増加になっている。

コロナ関連融資の返済が始まっているところもあって、返済や利払いがままならない、つまりまだ業績が回復していないというところが多数ありそう。リスケジュールでは済まないほど借りてしまっているという可能性も否定できない。ここは政策の失敗か。それとも、政策だけではもうどうにもならないほどの環境だったか。

延命だっただけでは?

いつも思うのだが、コロナ禍の資金繰り措置は、本来、早期に倒産するべきだった企業を延命しただけだったのではないかという疑惑である。が、これはなんとも言えない。

後継者不足や景気回復期にさしかかって、さらなる労働力不足も倒産増加の要因として考えられそうだ。これも資金繰り支援で延命したところは急激に影響を受けてしまったのではないかと思う。

コスト増の影響?

電気をはじめとしたエネルギー価格の上昇、それに影響を受けた材料費の増加、また人件費負担の増加なども経営に暗い影を落としただろう。

それぞれの企業の実情を見てみないと本当の原因というのはマクロだけではわからないわけだが、経済政策をミクロにひとつひとつやるのは難しいから、マクロをよく分析して欲しいと思う、今日この頃である。

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