久しぶりに、中小企業白書を読む(2):雇用関連
続いて、雇用状況などについての記載がある。
コロナが少しずつ収まってきて、有効求人倍率は右肩上がりになってきた。当然、その影響で失業率も下がってきている。
マクロでは良い動きである。
が、個人的な周囲の感覚では「中小企業は人が取れない」というのが続いている。
それは数字にも表れているようで、製造業が圧倒的に人材不足になっている。
従業員の過不足のDIは製造業がここ2年で悪化している。他の業種でも動きとしては同じだが、数字としては製造業が一番ひどい。
人材の不足状況は悪化しているわけだが、確保状況もあまり良くない。当然だろう。特に、中途採用は約半分の企業が不足感を持っており、確保できていないようである。
その対策として、給与引き上げ、長時間労働是正、シニア人材活用、福利厚生の拡充などを行っている姿が見られる。
個人的には、これらもやらなければならないことではあると思うが、従業員が辞めないような人間的関係性の構築などが一番大事だと思ったりしている。特に中小企業の場合には。
また、ここでの課題は「時間外労働時間の上限規制」。白書で強く指摘されている。
これは法的には大問題なのだが、これにきちんと対応できる中小企業は本当にいるのだろうか。
続いて、第四節に物価動向などがあるが、また明日以後に。
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