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2023/04/01

一般社団法人の位置づけ

時々、自社のビジネスを加速するために、一般社団法人を立ち上げるということをしているケースが見られます。
ケースによってはNPOになっている場合もあります。

悪いことだとは思っていません。実際、その一般社団法人で「業界を盛り上げる」ということを志向しているケースはたくさんあります。
一方、明らかに「自社のビジネスだけを加速する」ことを志向しているケースもあります。
私が思うのは、そうした一般社団法人などを隠れ蓑にする人がいる限り、あまり良いイメージにはならないかもしれないなということです。

先日、ある企業で「一般社団法人と自社の立ち位置について考えたい」という相談を受けました。
この企業は、企業内にいる従業員がビジネスとは関係ないところで、一般社団法人を立ち上げて運営していました。
社長もそれを知っていました。
なお、この一般社団法人は社員が働く企業(相談者の社長が経営する企業)とは業種も業界も全く違うものでした。

この社長は、私が危惧する「一般社団法人を隠れ蓑にした自社ビジネス促進」という目的を持っていないことをちゃんと示したいと考えていたようです。
そこで、私からこの社長にヒアリングしたところ、「私はこの社員の一般社団法人を応援している。一般社団法人としてのビジネスも発展すると良いと思っている。」という言質を得ました。
それならということで、

当社はその一般社団法人を応援している立場である

そのことを明らかにしておけば良いと助言しました。そのためには、一般社団法人側に「賛助会員」のような制度を設けて、自社は一般社団法人に賛助会員として登録し、実際、年会費などで応援すれば良いと。

一般社団法人の趣旨に賛同した人たち、企業や個人はきっとそれをみて当社に対して良いイメージを持つでしょう。
結果、当社のビジネスに良い影響が出れば良いですし、出なくても応援しているだけですから問題ないでしょう。

相談者である社長は納得されていて、ホームページなどにも書いたり、実際、取引先などにもそう説明するようにしたようです。

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