百貨店のビジネスモデルは一向に変わっていないが、今後はどうか。
2017年に「百貨店の委託という販売モデルはLose-Loseのモデルになっていないか」という記事を書いたり、「百貨店の価値や役割が変わらなければ、なくなってしまう?」などという記事を書いたりしていた。
それから、百貨店のビジネスモデルは変わったかというと、一向に変わっていないように思う。残念なことだ。
今年、経済産業省で「百貨店研究会」というのが開かれたらしい。
新聞記事には、当たり前のことが書いてある
その研究会について書かれた記事を読んだのだが、当たり前のことが書いてある(笑)
- 百貨店は改革が進んでいない
- 構造改革が進んでいない
- 消化仕入のリスクのない慣習でバイヤーの能力が低下した
- 売れているものを売るだけになり同質化した
百貨店の価値を再認識して欲しい
私たちが百貨店に求めている価値は何だろうか。
百貨店そのもののブランド力はもちろんだが、その百貨店が選んだ品なら間違いないだろうという「目利き力」ではないだろうか。
この二十年ほどの百貨店は、既に知られた有名ブランドを店内に誘致してきた。
結果、百貨店と有名ブランドのコラボでそのブランド力を強固にしてきた。
が、しかし、それが同質化を生むことになり、買う楽しさがなくなった。
自分の目でブランドや品質の高い製品を選ぶことをやめてしまった。
店頭には、おかしな接客力だけが高い、商品知識のない店員が並び、同時にポップアップで出ている接客力のない出展者も並び、顧客のニーズは放置された。
百貨店の店頭に並ぶ店員は接客力を持ち、同時に商品知識も豊富で、顧客ニーズに合わせた提案ができる人間ではなかったのか。
新しいビジネスモデルを試しているか
丸井などが始めたいわゆる「ショールーミング」など、新しいビジネスモデルを試す傾向は出てきている。
しかし、それが百貨店の価値を見直したことになるか?というと私は違うような気がする。表面的な気がする。あくまでも私の意見だが。
百貨店が目指すべき新しいビジネスモデルは、百貨店の価値である「目利き力」と「接客提案力」を最大限に発揮できるものではないか。
もちろん、先のショールーミングも「目利き力」を使ってメーカーや販売者を選択し、店頭では百貨店の「接客提案力」を使って販売。お客様には手ぶらで帰ってもらい、物流業者が荷物を届けるというのはありうる。
が、そのビジネスモデルを高めるためにあらためて、「目利き力」と「接客提案力」を再構築して欲しい。
そして、無名だが、その百貨店の目にかなった中小零細かもしれないが、良い製品を作るメーカーやブランドを積極的に採用して欲しい。
百貨店がそのブランドを育てるようなつもりで売上を作ってほしいと思う。
ん?これは新しいビジネスモデルか?百貨店の大元になるあるべき姿を再現することなのではないか?難しい。
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