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2021/10/27

ろうそくが仏壇の燭台から消えてなくなる現象の真実

2021年10月25日、それは月曜日。突如起こった、その事件は私と家族を震撼させた。そう、

仏壇の燭台から、ろうそくが忽然と姿を消した

のである。

 

家族に聞いても誰も持って行っていない

Pa271153

確かに、日曜日の朝、私が線香を亡き父、祖父母に上げたとき、ろうそくは燭台にあった。しかし、月曜の朝、そのろうそくは忽然と跡形もなく、消えていたのである。おかしい。

LINEですぐさま「誰か、ろうそくを燭台から抜いて持って行った?」と家族のグループに送る。が、皆そろって、「そんなの持っていくわけないじゃない」という返事。おいおい、ちょっと怖いぞ。。。

ネズミの仕業?

友人限定で、「燭台からろうそくが忽然と消えた」旨、Facebookに書き込んでみると、友人たちから「こわっ!」とか、「えー!」とかいうコメントを頂戴した。が、その中に、「ネズミの仕業」というものもあった。また、「ググれ」という感じのコメントもあった。

まず、ネズミの仕業だが、考えにくい。燭台の位置は全くずれておらず、そばにあったお供え物(この時はあんこ入りのパイが置いてあった)にも手が付いていない。ちょっと賢いネズミなら、わざわざ甘いお供え物を避けて、ろうそくを苦労して持っていくとは思えない。

ネズミの糞なども散らばっていないし、ついぞこのかた、この部屋でネズミの気配も感じたことがない。

ググってみた

ググると、いくつか、同じよう体験をした人がいる。「3回も忽然と消えた」人もいれば、「いやいや、私は4回起こっている!」とか、「3回目以後は全く起こっていない」などいろいろ書いてある。

そして、その理由は「ネズミ」「泥棒が入ってきた」「子どものいたずら」などに混じってオカルト的なものもある。そう、仏壇にいる先祖が「火に気をつけろ」という伝言であるというようなものまで。

しかし、そういった怪しいものの中で、「単なる火の消し忘れ」ではないかという冷静なものがあった。

ろうそくについて検索してみる

冷静さを取り戻した私は、ろうそくについてあらためて調べてみる。小学校の時に勉強したような気もするが、まあ、そんなことは忘れてしまったので、あらためて勉強である。

ろうそくが燃えるわけというページを見て、ふむふむなるほどと納得。完全燃焼すれば、ろうそくは「二酸化炭素」と「水」に分解される化学反応が起こることがわかる。先ほどのページにもあるが、今のろうそくはパラフィンワックスという成分でできている。

Pa271154

燃焼の化学式を調べてみようとさらにググると、

CnH(2n+1)COOH+((n-1)/2)O2→(n+1)C+(n+1)H2O

というのが出てきた。よく燃えると右辺のCはCO2になって二酸化炭素になるということのようだ。

とすると、、、消えてなくなる?

冷静に検索した結果、ろうそくは燃え尽きると空気中に「二酸化炭素」と「水(実際には水蒸気)」として消えてなくなるということになる。つまり、「消し忘れる」ことで確実に「忽然と消える」のである(笑)

よし、実験だ!

というわけで、実際にろうそくを2時間ほど点けつづけて観察した。仕事をしている近くのテーブルに置き、目を離さぬようにして点け続けた。

Pa271149これが

Pa271150こうなって

Pa271151さらにこうなり

Pa271152こうなるのである(笑)

最後の写真を見てわかるように、中にある紐の燃え残りがほんの少し黒く残るだけで、他は「忽然と消える」のである(笑)

昨日まであったものが、忽然と消えると人間の頭は「なんてこった!」となる。
すると、目に入っているこの「燃え残り」には意識が行かず、「無くなったぁ!」と騒ぐ。
ましてや仏壇の前の燭台だったりするものだから、「これは何かのお告げに違いない!」と短絡的な方向へ(爆)行くのである。
私もご多分に漏れず、「これはおかしい!」と自分の消し忘れのことをすっかり忘れ、「いや、絶対に消したはずだ」などとなってしまう。

消し忘れには本当に気をつけよう!

というわけで、別にオカルト現象でも、仏壇にいるご先祖様からのお告げでもなんでもなく、「消し忘れ」がろうそくを忽然と消すのである。だが、科学的にはそうでも、消し忘れには注意しなければならないことは間違いない。その意味では、仏壇の前の燭台からろうそくが忽然と消えるというのは、忘れっぽい私たちへの注意喚起であるといえばそうである。

消し忘れには気をつけよう!ということを知らせるできごとでした。

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コメント

初めまして。今日、我が家にも同じ現象が起きまして、ググったら怖くなっていました。佐川様のブログの実験結果の燭台を拝見して、改めて我が家の燭台をよく見たら、燃え残りの芯がありました。「あー、良かった。怖いお告げじゃなかった」と思いましたが、でも「消し忘れ」気を付けなければ!乾燥している季節ですし、自分だけでは済まされませんものね。安堵とともに、肝に銘じました!貴重な実験、ありがとうございました。

masaさん

コメントありがとうございます。
はじめに見たときは私も超ビビりました。
そして、おっしゃるとおり、乾燥している季節、消し忘れには注意したいですね。
って、記事のようなくだらないものばかり書いていますが、また機会があったらご覧ください

はじめまして。わが家でも同じことがありました。4回ですけど💦1回目はめちゃくちゃビビり 2回目は消し忘れて燃え尽きのかな?きっと1回目もそーだな あぶなっ ちゃんと消さないとっ!と思いました。 朝はろうそくをつけて手を合わせ 夜仕事から帰ってきたらお鈴を鳴らして手を合わせるのが習慣だったのですが3回目は・・夜帰ってきて手を合わせこれまた習慣でろうそくのチェックをして(笑)あるのを確認して 次の朝 ろうそくに火をつけようと思ったらありませんでした。ちなみに芯の燃えカスもなく・・・
ここまでは 母が骨折して入院している時の話で。入院中の母にも聞かせてました。そして4回目 母も退院して在宅で 仏間に寝てたのですが 遅く帰った私が夜手を合わせてろうそくを確認して・・・朝線香をつけに行ったらない!ってなって 私から話を聞いても半信半疑だった母も唖然としておりました。
でもやはり なにかの勘違いだと思ってとにかく 火は確実に消そう!と日々気をつけております
長々と失礼いたしましたm(_ _)m

ゆゆますさん、コメントありがとうございます。消したつもりだけど、熱が残っていて再び灯るなんてこともあるらしいやに聞きます。私の方はこの事件があってから、もう二度と同じことは起こっていません。芯の燃えカスがないのは、最近の芯は単なる縄ではなく、こちらも石油由来のもののようで、CO2とH2Oになってしまうようです。純度が高いってことですかね。

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