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2019/12/10

フィードバックは必ず効果があるわけじゃない

私は、自分の言動で他人が変えられるとは思っていない。その本人が「変わろう」としなければ、何も起こらないからである。私の言動が、他人を変えるきっかけにはなるかもしれないが、それも一律ではないだろう。

そう考えると、研修や普段の生活の中で行われる「フィードバック」は必ず効果があるとは言い難い。

そう思っているところで、ハーバード・ビジネス・レビューの論文を読んだ。

 

フィードバックには3つの前提があるそうである。

  1. 弱点というのは、他人のほうが本人より気づきやすい
  2. 欠けている能力は他人から学ぶほうが効果的である
  3. 優れた点というのは、普遍的で、定義できれば誰にでも応用できる

というものだそうだ。しかし、論文ではこの3つが否定されている。

フィードバックというのはあくまでも、フィードバックする側の「自分の意見と改善のための方策」を伝えることであるとのこと。全くそのとおりだ。結果、フィードバックされた側の成長には必ずしもつながらないというのである。

例外的に、フィードバックされる側の人間が、知識不足だったり、ルールを知らなかったりするケースではそのフィードバック--この場合は指導と言われるだろう--が有効に働くと考えられる。つまり、新人に対する研修などではフィードバックが有効である可能性も高そうだ。

さて、フィードバックが有効でないとすると、私達はどうすればよいのだろうか。その答えは、弱点にフォーカスせず、卓越した能力を見つけてそれを伸ばすようにしてあげることが重要とのことだ。これは単に褒めるということではない。

たとえば、選手が良いプレーをしたとき、それを見せながら、「ここがこういうふうに良い」と伝える。なにが卓越した部分なのかをしっかりと伝えるとそこが伸びるというのである。ビジネスシーンであれば、なにか良い行動があったとき、その行動をその場でどのように良かったかをあくまでも個人の視点として伝えるということだろう。

「上手だねぇ」とか、「良かったよ」といった言葉も大事だろうが、なぜそれが卓越していると考えるのかという理由まで伝えることで、それがより強く相手に刷り込まれるということは間違いなくあるんだろうと思う。

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