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2005/10/15

論理がちょっと気になる

企業診断という診断士受験生必携の雑誌があるが、その記事についてちょっと気になったのでコメントである。全体的には、記事もおもしろいし、興味深いが、1つだけ気になった展開があった。

フルキャストという会社がある。この会社に対する記述である。「人材派遣業→派遣先の有形無形の資産情報が得られる→事業の可能性が計りやすい→通常の銀行が貸さない部分にチャンスがある→銀行をやる」という論理が展開された後、優良取引先企業に対して“直接投資”を狙うところが評価できるという風に結論付けられている。ちょっと変な気がしないだろうか。

銀行が通常貸さない部分にチャンスがあるから、お金を貸そうというのは理解できるので、銀行業が良いだろうということも理解できる。でもこれは銀行でなくても良い。自分でその会社の株を買ったりして、直接投資をすれば良いからである。そういう意味で銀行と直接投資はこの論理では結びつきにくい。つまり、銀行である必要はないであろう。投資ファンドやベンチャーキャピタルか何かを作って、投資していけばよい。

フルキャスト社のプレスリリースを見ると「優良企業数十社とコンソーシアムを組む」というような記述がある。ここからも投資ファンドやベンチャーキャピタルを作れば良いのではないかとも思える。なぜに銀行なのかということは見えにくい感じである。

コンテクストドリブンビジネスモデルのことがわかっていない私には、この論理は理解できないのかもしれない。自戒を込めて、人に理解をしてもらう論理性というのは本当に難しい。

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