システム開発上のトラブル、原因がどちらにあるのかは難しい
IBMとスルガ銀行のシステム開発トラブル。
プロジェクトマネジメントの義務として、「プロジェクトの中止をも提言する義務がある」とされた判断が司法から示され、これはかなり業界を震撼させたと思う。いくつか、記事を過去読んだが、法律家の視点はどうもIT現場とはかけ離れているような気がしてならない。
そこへ新しい開発トラブルの法廷闘争を見た。旭川医大とNTT東のものである。
今回のこの案件では、ユーザー側である旭川医大が負けている(控訴審)。理由としてはいろいろ記事には書いてあるが、要は「追加要求を仕様凍結後にもどんどん出した」ことによるものである。
病気が確定して手術を始めたところで、患者が「足も痛いし、眼も良く見えない。どちらもすぐ直せ」といっているようなものだということに、医者が気づかなかったということだろうか。手術を始めているのだから、途中で引き返したり、追加で他を切るなんてことは難しいということに気づかなかったのだろうか。
NTT東の方は、追加要求が出たところで納期が遅延することや仕様外であることを繰り返し説明したようだが、要求は止まらなかった様子が見える。要求を確定するということは非常に難しいのではあるが、一度リリースした後に修正しながら進めるという方法もゼロではない。
とはいえ、なかなか難しい話である。
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