複合書店、または文具店に見る戦略
つい最近、北海道から東京に(といっても都下)進出してきた「コーチャンフォー若葉台店」に行ってきた。
コーチャンフォー若葉台店は、北海道からはじめて飛び出したコーチャンフォーの支店である。コーチャンフォーとは、四頭立ての馬車のことだそうで、
書店
文具店
CD店
カフェ(飲食店)
の四つの複合店を意味しているそうだ。
入ってすぐの印象はまさに「でかい」の一言。驚くべき大きさである。正直、これを零細企業が経営するのは難しいと思う。土地の取得も無理だし、店舗運営も難しいだろう。
この店のポイントは、「滞在時間」ではないかと思う。
書店や文具店という関連のある業態を集めていることもそうだが、それぞれ商品の選択に時間がかかることがあると言えないか。音楽もそうである。これにカフェが加わるんだから、滞在時間は確実に長くなる。おそらく2ー3時間は十分にいられる。
このためか、駐車場の無料時間も3時間である。買い物をすればであるが。しないと1時間。すれば3時間。こうなるとほとんどの人は何かを買うだろう。
この若葉台店の弱みはというと、「ブランド力」だろう。おそらく、コーチャンフォーを知っている人は少ない。私の家からは車で20分程度かと思うが、周りに知っている人は少ない。若葉台のそばに永山という駅があるが、そこの温浴施設はだいぶ周囲では知られている。それに比べるとやはり知名度はまだ低い。
その辺はこれからか。
ただ、業態として、東京多摩地区ではあり得る業態なのに、これまでなかったことが不思議とも言える。周囲の書店などはロードサイドにほとんどなく、駅周辺だけだとも言える。複数の商品カテゴリが集まることによる、ファミリー層の取込は可能であり、この先の集客がどうなるのだろうと思う(既に開店から半年経っているのだが)。
また定期的に観測したい。
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