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2005/02/19

アウトソーシングとインソーシング

中核業務でないIT運用はアウトソーシングありき!のような論調があったが、ちょっと変わってきているようだ。インソーシングなどという言葉が出てきた。

以前から、こうした言葉はあったが、中小企業診断士の試験科目である経営情報システムの試験範囲にもインソーシングという言葉が出てきた。今号の日経コンピューターでも取り上げられている。タイトルだけ読むと「アウトソーシングはだめ」のように聞こえるが、もちろんそうではない。


 H室長の不満の根底には、ITコストの内訳が全く見えなくなってしまったことがある。アウトソーシングに伴い、K社はコスト管理の実務をI社に完全に任せてしまったためだ。

という記述があった。契約上、内訳を開示しない代わりにコスト削減を約束することになっていたようだ。今となってはその時点の判断が間違っていたとしか言いようがない。契約を締結するとき、そういう不安はなかったのか。企業の法務として、「完全に見えない部分がある」というのはリスクとして捉えていなかったのか。契約上の失敗であり、アウトソーシングそのものの失敗ではないと僕は思う。

結局のところ、“丸投げ”の弊害をきちんとおさえないままに、時代の流れはアウトソースとばかりに走った結果がそこにある。使い古された言葉だがまさに「目的のない」アウトソーシングになったわけだ。

いや、目的はあった。それはコスト削減である。しかし、そこにも経営的判断のミスがあった。つまりは、約束されたコスト削減額以上に市場の相場は安くなってしまっているのだ。したがって、コスト削減という目的は逆に達せられず、目的が目的でなくなってしまったということだ。

最後に、日本IBMの事業部長のインタビューを引用した記事にコメントをつけたい。


そこで今後は、料金やサービス内容の「見える化」を積極的に進める。
コストの内訳をすべて開示するわけには行かないが、(中略)料金の算出根拠といった情報を判りやすく提供すれば、お客様の納得感は高まるだろう。第三者機関に料金の妥当性をベンチマークしてもらうのも一つの手だ。

ここにもSETAへのニーズがある。この第三者機関としての機能を担いたいと私は思っており、私のような独立系の人間だからこそ、そういう第三者機関になれるものだと信じているし、そうでありたいと思っている。
ベンダーが積極的にそうした第三者を使うというのは、かえって眉唾のイメージが付きそうだ。が、ユーザーにこうした意識が広まり、評価される側のベンダーにもいわゆる“セカンドオピニオン”へのアレルギーがなくなれば、より良い関係が構築できる時代が来るのではないだろうか。

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コメント

こんにちは!oratakiです。

>私のような独立系の人間だからこそ、そういう第三者機関になれるものだと信じているし、そうでありたいと思っている

これって、ITCのジレンマをついてますよね。独立系の人間がITCになるのがいいのだろうけど、逆にITCのフレームは不要という矛盾。結局、個人の信頼が客観性を生むんでしょうね。

oratakiさん こんにちは。
ITCのことは正直よくわかりませんが、個人の信頼が客観性を生むというのはそうありたいという気持ちです。

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